僕の恋人

あたしは大きく頷きながらそう言った。


「あの人だけじゃないよ。ピンクの叔母さんもいた」


いつもピンク色のサンダルを履いて公園を横切り、スーパーへ向かうおばさんだ。


どちらも面識があり、時折会話もする。


あの人たちにあったからと言って悲鳴をあげるような事はしない。


「ちょっと待って、あの日公園内にいた顔見知りを書き出してみるよ」


京太がそう言い、ノートに名前を書きだし始めた。


散歩のお爺さんに、ピンクのおばさん。


ポニーテールのお姉さんに、子供連れのお母さん。


ザッと書き出しただけでも10人近くいる。