「……本気だよ」


溢れる気持ちを抑えるように。でも真剣な瞳で彼女をとらえる。


もうこのチャンスを逃したくない。気まずくなるのは嫌だけど、このまま自分の心に嘘をついていくなんて無理だよ。


「嘘っ……」


彼女はバツが悪そうな顔をする。そんな顔をさせているのは間違いなく俺。



「嘘じゃない。初めて会ったときから星那ちゃんのことが好きだったんだ」


彼女は今でも信じられないとでも言いたげな目をしている。


一目惚れだなんて言ったら驚くと思うけど、俺はあの瞬間恋に落ちたんだ。


桜の木の下で出会った、君に。