「彼女……1週間前に交通事故で……」


彼女の話によればタマダアカリはどうやら先週、学校帰りに信号無視したトラックに跳ねられたらしい。


かろうじて一命は取り留めたものの、未だに意識は回復していない……。


じゃあ俺が見たタマダアカリは?
ずっと感じてた視線は?


呆然と立ちすくむエイスケの顔をみていたその女子生徒は、ふと気付いたようにエイスケに聞いた。


「あれ?もしかして…あなたトキエダくん?」


「そうだけど…」


「そうか…ね、トキエダくん、タマダさんのお見舞い行ってくれないかな?」


いきなりの発言に顔をしかめるエイスケに、彼女は両手を合わせ懇願する。


「お願い!!……実は…」