休み時間、アツシがオレの前の席に座って耳打ち。


「なあ…スギハラって、あんな顔だっけ?」


「え?」


オレとアツシは同時にスギハラを振り返った。


目が合った。


ニヤリ。


スギハラが笑った。
その瞬間、オレは気付いてしまった。



スギハラの首に一筋横に走る、まだ新しい、




赤い





傷跡―――。





     《END》