エイスケは都内の私立高校に通っている。


決して真面目な生徒ではないが、まあそこそこの成績で教師から小言を言われることもなく日々を過ごしている。


そんなある日の授業中。


――なんか、見られてる?


ふと思った。


しかし、視線を感じたのはエイスケの後ろから。


彼の席は教室の最後列だ。後ろには何もない。


――気のせいか?


エイスケはさして気にもせず、その日は視線を感じた事などすぐ忘れてしまった。





しかし。


――また、視線?


授業中にふと気づけば、誰かに見られている感覚……。


しかし、授業が終わるとフッとその視線も消えてしまう。


――気味わりぃな…。


エイスケはなんとなく居心地の悪さを感じていた。