寒気と恐怖で動けないオレたちの視線の先。


スギハラの手が動いた。


ヒュッ、とアタマがスギハラの手から空中へ放り出された。


スローモーション。


ソレは真っ直ぐ川へ向かって、落ちた。
小さくポチャン、という音が聞こえたような…気がした。


オレの目にはその動きがとてもゆっくりに思えた。


「落ちたぜ……」


「ああ…落ちたな……」


アツシもオレも今見たコトが信じられず、ただ橋の上のスギハラを見ていた……。