「う、嘘ばっか~!もう!」


私の口から出たのはそんな台詞。


「嘘じゃないって本当!」


その言葉をアベカワは何度も繰り返す。


私の心臓、オーバーヒート寸前。


「はいはい、わかったわかった!ありがと!」


照れくさくて恥ずかしくて、素っ気ない答えを返してしまった私。


だけどそんなこと気にする様子もなく、アベカワの話は続く。


「プレゼント何がいい?」


「え…?そんなんいらないってば!」


今日のこの真夜中のコールだけで十分、なんてことは言えるはずもなく…。


そしたらアベカワは…


「じゃあさ、キスは?」


「はぁ?何言ってんの?」


「えぇ~いいじゃん、キスしよ~!」


ふと気づいた。


「あんた…酔ってない?」


「あ、バレた?」


「未成年じゃん!だめだよ!バカ!」


怒鳴る私に、シンとなった受話器の向こう。