10月27日。


私の誕生日だった。


「え!?ホントだ!覚えててくれたの?ありがとう!」


嬉しかった、すごくすごく。


「当たり前じゃん!俺がチカの誕生日忘れるわけないだろ?」


その言葉に泣きそうになった。


「ほんとにぃ~?」


わざと冗談めかして言ってみせる。


「ほんとだって!俺チカのこと大好きだもん!」


(は?!)


いきなり言われたそのセリフに固まった私。


中学のころからずっと片思い。
もう忘れなきゃ、捨てなきゃと思ってた感情が心の底から湧き上がってきた。


(だめだよ!これはきっと冗談なんだから!)