橋の上、手すりの上でスギハラの両手に載っているモノ。


「……ボール?」


赤い太陽の光が眩しくて、目を細める。


丸いモノ。
なんだあれは…。
少しだけ太陽が雲に隠れて視界が見やすくなる。

ボールにしては歪な丸。
凹凸がある。


なんかそれから生えてるみたいだ。


その時柔らかな風がサラリと吹いた。


「「あ…っ!」」


オレとアツシは同時に声をあげていた。


風に吹かれてスギハラの手にしていた丸っこいモノ、それの表面に張り付いてたものが揺れた。