時計をみると6時半。


タッタッと夏凜と冬美が階段を降りてくる。


「エビフライ!なんで今日豪華なの?


てか、朝から油物…。」


「文句言うんだったら食べなくていいですよーっ。」


せっかく頑張って作ったんだからーっ!


お弁当にも入れてあるし…。


「冬美と私の入学祝いと春香と夏凜の進級祝いに作ったのーっ!」


「食べます食べますっ!!」


夏凜の大好物にしてあげたんだから〜!


今日は小中高の入学式。


高校まで今日にしなくてもいいのに〜…。


「私、午前中なんだ。


冬美、午後からだよね?」


「うん、来なくても大丈夫だよ。」


ボソッと冬美が呟く。


「いやー、来なくていいって言われても、保護者として来いって言われてて…


ま、母校だから説明とか聞かなくてもわかるんだけど…。」


3年の時、担任に言われちゃったからなぁ…。