「お、おはよう…壱夜くん」
「体調、もう大丈夫なのか?」
「うん。しっかり休んだから元気だよ」
ちょっとした会話のやり取りだけでも、ドキドキする。
2日間、壱夜くんと顔を合わせなかったぐらいじゃ、好きの気持ちを小さくすることなんて出来ないか…。
「そ、そうだ!壱夜くん、タオルありがとう…!持って来てるから今返すね」
ロッカーに取りに行こうとしたところで壱夜くんに腕を掴まれた。
「もうすぐ一般公開が始まる時間だし、みんな準備でバタバタしてるから、後でいいよ」
「そ、そっか。そうだね…!」
「俺もスーパーボールすくいの準備しないといけないから、じゃあな」
「うん」
壱夜くんは教室の窓際に置かれた小さなビニールプールのところへと歩いて行く。
他の男子生徒と一緒に、水が張られたプールにスーパーボールを入れている姿を見つめた。
なんだか…
壱夜くんの声や喋り方がいつもよりも柔らかい感じだったし、眼差しもすごく優しかった気が…。
上手く言えないけど、醸し出す雰囲気も少し変わったような…。
私が病み上がりだから、普段以上に優しく接してくれてるのかな…?


