壱夜くんと、あの他校の女の子。


久しぶりに再会して、両想いになって、付き合い始めたってことかな…。


もしも、そうだとしたら…


私が入る隙なんてない。


どんなに頑張ったとしても、この恋が成就することはないんだ…。


可能性がゼロになっちゃった。


玲音くんに応援してもらって、もう一度、アプローチしてみようって、動き始めたばかりだったのに…。


完全な失恋だな…。


「……っ…」


大好きな男の子と両想いになれないなんて、本当に辛い…。


目頭が熱くなり、溢れた涙がポタポタとカーペットを濡らしていく。


何度拭っても、涙は次から次へと頬をつたっていくばかりで…。


その日は、夕食も食べれずに部屋で泣き続けていた。