「だからね、近いうちに告白しようと思ってるんだ…。好きになったからには、やっぱり両想いになりたいし…」


そっか、分かった…。


この胸の痛みも、橘さんとヨルさんの関係が無性に気になってしまうのも…


きっと、私が恋をしてるから。


何とも思ってない人だったら、そもそも、こういう気持ちにならないはずだよね…。
 

今朝、ヨルさんの笑顔を見た時の不思議な感覚も、下駄箱で別れた後の余韻や喪失感も、全ての答えは恋に繫がってたんだ…。


多分、不良たちに助けてもらった瞬間から既に芽生えてたんだと思う。


“好き”という気持ちが。


私…


冷たくて無愛想なところもあるけど、優しいヨルさんのことが好きなんだ…。


心の中に燻っていた疑問が消えていく一方で、胸の苦しさは増していく。


橘さんの好きな人がヨルさんだなんて…。


もしも二人が両想いだったら、私の初恋は……


「私の気持ち、夜本君に届くといいな…」


えっ…?


ヨルモト君…?