「わぁ…、花吹雪が綺麗!」


「あっ!莉彩ちゃん、見て見て!あの可愛いダンサーさんが、俺らに向かって手振ってくれてるよ!」


「本当だぁ…!」


色とりどりの花をモチーフにした鮮やかなパレードに、私と桃舞くんは大興奮。


壱夜くんと玲音くんは、私たちに比べると少しテンションの温度差があったけれど、みんなで楽しい時間を過ごせたと思う。


遊園地最高…!


素敵な余韻に浸りながら、パレード会場を離れた私たち。


「莉彩ちゃん、次はどのアトラクション行く?観覧車とか行ってみる?」


「そうだね、眺めも良さそうだし…。でも、みんな高い所は大丈夫?」


「俺は全然平気。黒河内と神楽は?」


「俺らも問題ないよ!なっ、壱夜」


「ああ。つーか、高い所がダメなら、ジェットコースター乗らねぇし」


確かに、それもそうか…。


「よし、んじゃ…早速行こう!」


元気いっぱいの桃舞くんにクスッと笑みを零す。


和やかなムードで観覧車に向かおうとした時だった。



「………無い」