ほらね、思った通り否定的な返答が……って、あれ?


今、似合う…って言われたよね?


一瞬、思考回路がシャットダウンしたけれど、すぐに我に返った。


「そっ、それ……本当!?」


「まあ、変に奇抜な格好ってわけじゃねぇし」


ああ、そういう極端論で考えると“似合ってる”っていうことか…。


でも、そうだとしても嬉しいな。


一日中、スキップしていられそうなぐらいテンション上がっちゃったよ…。


「ありがとう、壱夜くん!」


「……ったく、アイツら遅いな」


私に背を向けて、壱夜くんは公園の入り口の方に歩いて行く。


照れ隠し……かな?


微笑ましく感じて、ふふ…と笑みを零した時。


壱夜くんのデニムパンツの右側にある後ろポケットの辺りが、日差しを浴びてキラリと光った。


何だろう…?


不思議に思いながら近付いてみると、ポケットから細長いガラスボトルのストラップが揺れていた。