クスッと笑った後、私は少しソワソワしながら壱夜くんの顔を見つめた。


「あ、あの……ちなみに私の服装は、どうでしょうか?」


今日は、白のゆるニットに、ミントグリーンのフレアキュロット、グレーのスニーカーという組み合わせでやって来た私。


壱夜くんには、どんな風に映っているのか気になって、思わず訊ねてしまった。


ちゃんと質問に答えてくれるか分からないけど。


とりあえず、ダメもとだ。


「…………」


壱夜くんの眉間にシワが寄る。


やはり、この手の質問に答えるのは面倒って感じなんだろうな。


“よく分からない”


“どうでもいい”


そんな予想回答が頭の中をグルグルと飛び回る。


いや、もしかしたら…“微妙”とか“変”だなんて言われちゃうかも。


だけど、仮に厳しい評価をもらったとしても、着替えに戻ってる時間は無いんだよなぁ…。 


質問しない方が良かったかな…なんて今さら後悔の念を滲ませていると、壱夜くんはクシャクシャと頭を掻いた。




「……似合ってんじゃん」