【壱夜side】




『なあ、壱夜』


『ん?』


『前々から、お前に言いたかったことがあるんだけど…』


『何だよ』


『俺が赤髪の男にナイフで切りつけられたのは、どう考えても、お前のせいだよな?お前が忘れ物をしたから。違うか?』


『……いや、桃舞の言うとおりだ』


『この傷を見るたびに嫌な記憶が蘇る。痛くないはずの傷に痛みを感じる。何とかしろよ、壱夜!』


『……………』


『お前となんか、友達になるんじゃなかった…』


桃舞…。


そんな悲しい顔させて、ごめん…。


辛い気持ちにさせて、ごめん…。


俺のせいで、本当にごめん…。


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