「どうだ!?」

「衝撃に耐えられるか?」

「あーん、神様~!」

「凛!」

「凛さん!」

「リンリン!」

「凛道っ・・・・!!」



全員がかたずをのんで見守る。



ミシ!



大男2人の力で、画面が動く。




ミシミシミシ!




「「「「「「「「「「あ!?」」」」」」」」」」





機械的な音を立て、画面が倒れた。




ガッシャーン!!



「うはははは!」

「わーはっはっはっはっ!」

「「「「「「「「「やったっ!!」」」」」」」」」

「凛っ!!」




パチパチと、感電し合う音を鳴らしながら倒れた壁。

灰色の煙が充満している建物内が見えた。




「やった!これで凛を―」

助けに――――――――




「逃げろっ!!」




ガシッ!!



「へ?」



助けに行こうとしたら、腕をつかまれる。





「烈司!?」

「離れろ瑞希!!」

「全員後ろへ退避!!」





烈司の声に続き、伊織の怒声が飛ぶ。



ボボボボーン!!



「うわああああああああああ!?」

「きゃああ!?」





熱風を含んだ風が、火が、煙の中から出てくる。




「全員遠くまで走れ!!」




考える前に体が動いていた。



「瑞希来い!」



いや、動かされていた。

烈司に引きずられていた。

襲い掛かるように炎と煙が迫る。

それで、人任せだった動きが、自力で引っぱられる方へと進んでいた。





ゴオオオォー!!





体にかすれた熱風。

それはすぐに収まったが、過ぎ去った熱さに思わず声を上げていた。




「な・・・なんだ、今のは!?」

「フラッシュオーバーだ。」

「フラッシュオーバー!?」




俺の側で、冷静な伊織が静かに告げる。





〔☆良い子のためのワンポイントアドバイス☆〕
フラッシュオーバー:室内で起きた火災による熱で発生したガスによって、一気に発火が起こる現象のことだよん♪