しゅんすけは靴を履いたあと玄関の外に出て余裕の表情で人間には当然ありえないようなことを平然と言ったのだ。しゅんすけの身体能力は人間がたどり着ける域を余裕に超えてアフリカに生息している様な動物の域までたどり着いてしまっているのだ。
 しゅんすけは走り幅飛びが10メートルと言う脅威の記録を出しており他に走り高跳びも5・67メートルを出しているのだ。しかしなぜかメヂィアには取り上げられることもなく平和な日常を過ごしているのだ。学校も騒ぐことなく拍手ぐらいで終わってしまうので本人もさほど驚かない。
 「よし! 今日も順調に進出している。もうすぐで射撃範囲に入る。こちらしゅんすけ第2部隊隊長。食べきった茶碗も用意できておりはしの武器化にも成功! あと20メートル。」 
 そうすると急にしゅんすけはあと学校まで約2分と言うところで呟き始めた。呟いた事は本当に意味が不明であり誰もが解釈できなく理解もできなかったのだ。 
 『『ドギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン』』
 そうするとしゅんすけが呟いた瞬間大きな発砲音が響いた。その発砲音は近くにあるトンネルの中で反響し100メートルぐらい離れているマンションにも聞こえていたのだ。発砲音と共に飛んできた鉛弾は物すごい速さで螺旋してしゅんすけに一刻一刻近寄ってくる。 
 時間を止めてもその速さは微少しか遅くならないのかもしれないと思えるぐらいだ。しかしその鉛弾を見た瞬間しゅんすけは体を横に向かせ側転の体制に入り手を地面について足を思いっきり上げ側転を成功させ刹那の間に鉛弾を完全に避けて行ったのだ。
 「ナイス射撃 狙いは完璧だね。でも・・俺を射撃するにはちょっと難しいかな。でもこのままあれが飛んでいくのも厄介だし 対処をしておくか。」 
 そうするとしゅんすけは右手に持っていた茶碗を使い鉛弾の威力と速度を和らげ左手に持っていたはしで鉛弾をつかみ回収した。
 「くっそ 今日は行けると思ったのに! チッ!? アサルトライフルを用意してマッチ弾を使用しているというのに。 もうお手上げだ。これを持っていけ! じゃー また明日!! good bye」
 そうするとその射撃手はしゅんすけの懐に拳銃型電動ガンも投げ入れたのだ。 
 「今日もありがとう! 鬼頭 直輝(きとう なおき) 急ぐから先を。 さよな~ら」
 しゅんすけは射撃される前と同じ速度に移動速度を戻し鬼頭と言う男を憎みをせず挨拶を交えて学校に真っ直ぐ向かって行ったのだ。
 しゅんすけはその後移動速度を徐々に上げあと1分と言う所で学校まで30メートルにたどり着き余裕が充分にあった。しかししゅんすけは速度を落とすこともなくそれどころか上げていく一方だ。 
 「よし 今日も予想通り! いやー 俺は天才を超えた神なのかもな。 ははっ」
 しゅんすけは前屈みの姿勢になり校門を抜け学校の玄関のドアをすんなり通った瞬間、ブレーキを掛け下駄箱でちょうど止まり上履きを手に取りその上履きを履いてそこから階段まで駆け階段を登り自分の階まで全速力で登って行ったのだ。しゅんすけは高校2年生であり2年生の階は2階。
 2階たどり着いたしゅんすけは自分のクラス2-Bまで走りドアを開け机に鞄を置き椅子に座った。 
 「はい! 今日も8時29分に着いて先生も来ていません。第2部隊隊長 しゅんすけ 無事到着。」 
 しゅんすけは自分の全速力で学校までの道のり2キロメートル走ってきたにも関わらず汗ひとつかいていない。
 「こちら 司令塔 本部 司令長 加藤! 無事の登校 ご苦労! HR 近し ということで座席につき先生を待て。」
 そうするとしゅんすけの遊びに一緒に参加し始めた人物が突然現れた。しゅんすけが席に着くとほぼ同時に戯言を言い始めたのだ。遊びに付き合っていたのは加藤という男子生徒であった。
 加藤はメガネをかけておりそばかすが多数顔についており髪はスラっとしていて頭上をよく見ると珍しくも彼はつむじが二つあるのだ。
 「おはよう。しゅんすけ! 今日もご苦労。てか司令長からの連絡届かないよね。登校途中は? 意味なくない。俺が存在する?!」 
 加藤は瞬時に司令を出した後切り替え普通モードに戻ったのだ。
 「あ~ おはよう 加藤。それにそんな悲しいことを言うなよ。あの迷惑ストーカーのことを相談できるのお前だけなんだぞ。 司令長 うい~ うい~。」
 しゅんすけは加藤の不意の問いに完璧には程遠い答えを返したのだ。でも確かに相談は加藤にしかしていなくしゅんすけはこの事について頭を悩ませていたのだ。
 しかし最後には問いの返事から話をはぐらかそうと意味不明な発言をし指で加藤の肩や腹を突いたのだ。 
 「からかうな。それに相談だけだったら何で軍人ごっこをしなければいけない。学校でしかできないやる意味が微塵も感じられない遊びを。」
 しゅんすけのはぐらかし作戦は失敗してしまい違う視点からの攻撃を受けてしまったのだ。しかししゅんすけはこの問いに返せる最強の言葉を用意していた。
 「加藤もノリノリだったじゃん!!」
 この一言を言うと加藤は一歩下がってしまったのだ。
 「あ・・ あ・・・ あ・・・・ 違う。俺は・・  そんな幼稚やちゅに。」
 加藤は言い放たれたその言葉へ動揺が隠せなくなり遂に噛んでのだ。 
 「俺の完全勝利だね! 加藤だけだよ! 俺が根負けしないのは。 バカなのか真面目なのかツンデレなのかわからないよ。軍人ごっこ好きなんだろ?」 
 しゅんすけは自分の完全的な勝利宣言をしたのだ。。加藤の弱点、キャラの話を使って。
 「俺は・・・ 俺はだな。ツンデレでもなんでもない。それに軍人ごっこだってしゅんすけが泣いてまで頼んだからであって自分からの行為ではない。やめてもいいんだぞ?? あっ!?」
 加藤はしゅんすけが強気な事に苛立っていた訳ではない。自分の弱点を突かれて焦燥感に駆けていた加藤。仕方なく奥のてを使う羽目になりしゅんすけの心に魚雷を撃ち込んだ。