「あるよ。あ~そっか日野君が来る前だね。3年前くらいかな?親父と一緒に一度やったことあるんだよ。」

元々宮部の父親が探偵業を始めて、跡を継いだのが息子の宮部だ。


父親は現在老人ホームで自由気ままな生活を送っている。


「その時は上手くいったの?」


「まぁ結果的にはうまくいったって感じかな。でも、あんまやりたくない案件だね。」


宮部の表情が少し険しくなったように感じる。


そうこうしていると頼んだ定食を店員がテーブルへと並べ始めた。


「これ食ったら事務所戻ってもいいか?ちょっと準備したくてね。」


「いいですよ。今日はありがとう。」


宮部は頷きながら目の前の料理に食らいついていった。