「なにする?なにする?」
昔懐かしい戦隊ヒーローがプリントされた古いトランプを、高知はワクワクした様子で瞳を輝かせながらきっていく。
首を傾げて考え込んでいた三人は、それぞれに思いついた物を順番に口にした。
「大富豪?」
「神経衰弱……」
「七並べ」
「うん、全部やろう!」
嬉しそうに頷いた高知は、ルンルンと体を揺らしながら、きり終えたトランプをそれぞれに配っていく。
「まずは何をやるんですか?」
「ん?」
何も知らされていない三人は、ただ黙って配られていくトランプを眺めていたが、宮崎の発した問いに、顔を上げてトランプから高知へと視線を移す。
三つの視線を一心に集めながら、まるで焦らすように全てのトランプを配り終えた高知は、得意げに笑って答えた。



