「会いたかったよ、こと。」 「な、なんなんですか…っ。珠羽、帰ろう」 さっきから言っている意味がわからない。 さすがに少し怖くなった。 なにか、いけないものを見てしまった感覚に陥った。 隣の席でメロンパンを頬張っていた珠羽を腕を引っ張った。 「話すことはありません。失礼します」 珠羽の腕を掴んだままズンズンと進む。 なんだか思い出したくない思い出を思い出してしまいそうで、泣きそうになった。