「ありが…「この前も邪魔すんなっつったろ?」



あたしのお礼はすぐ横に来ていた須坂さんによってかき消された。



「なんでこの前からそんなに突っかかってくるんすか?須坂さんが茜に仕事押し付けただけですよね?」



元太が須坂さんの前に立つ。



「それはお前に関係あるか?」


「ないですけど、俺がこいつに差し入れするのも須坂さんには関係ないですよね?」



お互いの言ってることは両方がもっともなことを言っていて。
あたしは何を言ったらいいのかがわからない。

元太は大切な同期だし。
須坂さんは…。



「前にも言ったけど、近くで待たれるとこいつ作業遅くなるから」


「差し入れぐらいいいですよね?あとは車で待つんで」



2人の間で火花が飛び散ってるような気がしてならない。



「だから待つってこと自体がこいつの作業遅くすんだよ。わかんねぇの?差し入れしたらとっとと帰れ」



須坂さんの言葉に元太が悔しそうな顔になる。