365日、いつまでもふたりで

「どうかした?」


「なんも……」



あたしが見ていたことを言ってしまいたい。
でも、バレていたことを知って別れを告げられるのが怖い。



「なんもないって顔じゃねーだろ。なした?」


「竜くんのバカ……」



なんて言ったらいいか分からなくて、でもこのままにはできなくて。
でも、言いたくなくて。
あたしの頭はぐちゃぐちゃだ。



「え?なんで……」



竜くんがあたしの頬に手を触れる。



「やめて……」



竜くんの手があたしに触れた瞬間、さっきの光景がフラッシュバックのように脳裏をかすめる。



「え?どうしたんだよ、マジで」


「トイレ……行こうとしたの」


「トイレ?」



あたしの言葉に竜くんが首をかしげる。



「竜くん……誰かと話してた」


「え?お前、どこ聞いてた?」



焦ったように目を見開く。

やっぱり、あの女の子と話してるのはそういうことだったのだろうか。