妖怪暮らしは憂鬱

「ダメだよ、僕の“愛しの嫁”が怖がるじゃない。……それに、傷を付けるなんてお仕置きされたいの?」






黒鴉を見る目は殺気の篭った色をしていて赤く染めた瞳だった









「堪忍やわ」







そう小さくなる声



眉間に眉を寄せて、後悔している様子








…って、ちょ…待ってよ、愛しの嫁って…私!?





この人なんて事言ってるの!!!







狠から離れるも力の入らない足に怒りを覚えながらも彼に怒鳴った







「誰が愛しの嫁よ!!!!アンタなんか私は知らないし!この関西弁の人すら知らないんだから勝手に恋人扱いしないでくれる!?」






指を指して彼を睨む





しかし、相手はにこりと華麗に微笑むばかりで何の効果も得られない






「あれ、憶えてないの?兄さん、記憶を消したとかしてないよね?」





笑顔のまま狠に視線を向けて伺うけれど何故か、さっきの微笑みと何かが違って見えた






…ん?兄さん?…もしや…