「へ?」






私達の横に立っていた立派な樹木にクナイが刺さっていた







…此処は何処ぞの時代劇ですかね








あと少しで狠の頭に突き刺さる所だった








でも、多分彼は知っていたんだと思う







驚きもせず逆に冷静で見抜かしていた様で、1点の場所をじっと見つめていた







…あんたって本当に怖いわ…多分こんな事なんてここでは




普通だと思うけど私にとってはテレビでしか観たことないわ!






こんな近くでなんて鳥肌が立つ








「……ねぇ、大丈夫なの?」







狠は私に顔を向けると無表情で応える










「何が」









「ほら、クナイ?が飛んできたじゃん」








「別に慣れてる」







…いやいやいや可笑しいから、慣れてるなんて可笑しいでしょ!?




これが…日常であったら……緊急でかえらないと。私が死ぬ