紫苑side



バタバタ…






バタバタ…





バタバタバタバタバタバタッ






「うるさいっ!!!紫苑!もう少し静かに準備は出来ないの!?近所迷惑よぉ!」





いつもより騒がしい朝が来た






階段の下から私のお母さんが顔を出し

頬を膨らましては声を張り上げていた







ゴムを口に咥え、肩より長めの栗のように

茶色の髪の毛を雑に束ねると






ささっと耳位の高さにポニーテールを作った






「ごめんーー!昨日、ウキウキしすぎ
寝るの遅くなっちゃったの!ちょっと寝坊しちゃった〜ぁ」


夜更かしをした原因か、


目の下にクマができているようにみえる






「登校初日から寝坊って馬鹿でしょ!
早くさっさと朝ごはん食べてよね〜」



そう言い終えると鼻歌が聞こえた





もー、呑気だなお母さんは。





って、





実際あんな大きな声出してるお母さんの方が

近所迷惑なんじゃないのかと思うけど