「なにかあったのかい?」 日和が店内を散策しだしたのを見計らって後藤さんが話しかけてくる。 『いいえ…』 直接何かがあったわけじゃない。 でも私達のせいで職場の空気が悪くなるのは問題だ。 『なんとかします。』 「…うんうん、逢沢ちゃんは頑張り屋さんね。」 そう言って何故か寂しそうに笑う後藤さん。 私はその理由をわからずにいた。