「猫系になったらそんなの夏井くんじゃないよー!いいじゃん里菜は里菜だし!他の女子はいまのままがいいっていうよ!」



…他の女子なんかどうでもいい。



「猫系男子ってなに?にゃあとか言っとけばいいの?」


「そうそう!」


平井が俺に賛同する。



「バカ平井。本気にしたらどーすんのよ」



赤坂が平井の頭を叩く。



「本気でにゃあとか言って里菜んとこ行ったら更に嫌われるからね?」



…じゃあどうしろっていうんだよ。
俺はあいつにどうしても好かれたいんだよ。



「いままでみたいに甘えたりとかはなし。クール」


「…わかった」



たぶん、俺は本当は猫系男子だ。
里菜に好かれるために元に戻せるなら万々歳だ。



「でも、犬系男子が猫系男子になんかなれるのかよ?」


「…ん。俺、いままでの作ってたからな」


「え!?名演技!」



平井はなんかすげぇ人懐こく感じる。
こいつも犬系なんじゃねぇの。