『クッソっ、っ、なんで、なんだよっ、っっ莉子ぉっ
プロポーズの返事聞いてねぇよ、っ、指輪だって、
籍の話だってっ、してねぇのにっ、』

涼…涼は彼の名前。
『どうすりゃあ、いいんだよっ、お前失って、っっ、
これから、どうすりゃあ、っ』

涼の唇に赤い水滴が滴る、

『今までの、思い出も、っ、写真もっ、お揃いって笑ってた、ネックレスもっ、全部、っ全部っ。
すてなくちゃいけねぇのにっ、つっ、分かってるのに
捨てられねぇよっ、』

『莉子ぉっっ!』