恋をしたい

サァ……


和室の戸を開け一礼をして中へ入る




「あら、神楽ちゃん今日は黄色なのねっ似合ってていいわよ」




「たまにはと思いましてっ」



わたしはいつもピンク色か薄蒼の着物だから珍しいってわけなの



そして今正面に座っていて



白の着物を纏ったお方が講師の先生で



〝平野薫(ひらのかおる)〟先生。




大人っぽい女性のオーラが漂っていて



女の子ならみんなが憧れちゃうって感じかなっ…

「さ、少し時間もおしてるみたいだし始めちゃいましょっ」

「はい!」



正座に座り扇子を畳の淵に置かないようにし、お辞儀をする。



「今日もお稽古よろしくおねがいします」




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目の前にお客がいることを想像する




一息付き袱紗(ふくさ)を裁いていく。


シュッ……



器用な手つきで作法を進めていった___。




「今日のお稽古はお終いです。お疲れ様です」



「ありがとうございました」


お互い向き合いお辞儀をする。


「今週のお稽古はこれでおしまいだから、神楽ちゃん作法を忘れるなんてヘマしないでねっ!」


やった…久々にゆっくり出来るかも…!


「はいらしっかり予習練習しておきますっ」



「そしてらね、私は先に上がらせてもらうわ」



平野先生は荷物を持って一言かけると戸を開け帰っていった。