舌の上でコロコロ転がる突起物は……。 「これって金平糖ですか?」 「あったりー!どう、甘くて美味しいでしょ?」 「はい!」 口の中に広がる甘さに顔が綻んだ。 「やっと笑った」 「え?」 藤堂さんは穏やかに笑うと、指先で摘まんだ金平糖を私の唇に押し当て、口の中に入れてきた。