「何で冬に向日葵なんか咲いてんだ?」 祥成は眉間にシワを寄せながらオレンジ色の花を覗き込む。 それは確かに何処からどう見ても向日葵だ。 でも、何で冬にこんな所で──? 『こっちにいらっしゃい』 すると、耳に女の人の声が聞こえた。 「誰!?」 周りを見渡すけど、希月と祥成しかいない。 でも、今の声は二人のものじゃない。 一体、誰の声なの?