無意識に拳を握り締める。 すると、俺の様子に平助は苦笑いを浮かべた。 「……総司って、本当に土方さんが好きなんだね」 「僕は衆道じゃないよ」 「そういう意味じゃなくてさ。何て言うか、兄を慕う弟的な意味で」 ああ、そういうことね。 まあ、平助の言っていることは間違いじゃないから否定はしない。 俺はその場に寝転がると、目を閉じる。