「無駄ですよ、左之さん。この子は本当に平和ボケしてるみたいですから」 冷たい声と共に現れた沖田さんは私をチラリと見ると、倒れた藤堂さんの横にしゃがむ。 「こんな色気のない子の体で卒倒とか平助は青いね」 「なっ……!?」 今、この人、色気ないって言った!? 「青いって……。お前ら、同年代だろうが」 「そうですけど、僕はこの子の体を見ても何にも思いませんよ」 沖田さんは原田さんの言葉に飄々とした態度で答えると、倒れている藤堂さんの両足を掴んだ。