早く終われー! そう念じていると、バタバタと足音がする。 「向井ちゃん、帯──っ!?」 藤堂さんは部屋に飛び込んでくるなり、顔を真っ赤にして卒倒した。 「わー、藤堂さん!?」 私は卒倒した藤堂さんに駆け寄る。 倒れた彼は顔が真っ赤な上、鼻血まで出している。 「何だ、今の音は──って、何て格好してんだよ、日葵!」 藤堂さんが倒れた音を聞きつけて、左之もとい原田さんが走ってきたけど、足を止めるなりぎょっと目を見張る。