「それもそうだよね。さすが、希月!言うことが誰かさんとは違うなー」




頭一つ背の小さい希月の頭を撫でながら、私は馬鹿を見るような目で祥成を見た。





「何だ、その馬鹿を見るような目は!?」




「あれ、違うの?幼なじみの名前もちゃんと言えないからてっきり……」




「こンの……。フン、お前こそ、向日葵って名前ならもっと可愛いげを持てよ。だから、彼氏出来ねぇんだよ、『向日葵』チャン」




「私は『向日葵』じゃなくて、『向井日葵』だから!」




祥成はいっつも私の名前を馬鹿にしてくる。




確かに名前が似ているかもしれないけど、私はそう呼ばれるのも、自分の名前も嫌いだ。




まあ、嫌いになったのは祥成やアホな男子が弄くり倒してきたからなんだけど……。