「文句言うんじゃねぇ。女人禁制なのに置いてやってるだけ有り難いと思え」
土方さんは不機嫌そうに私を睨み付けると、文机の前に座った。
ふん、自分だって文句言ってたくせに……。
私を彼の小姓にすると近藤さんが決めたとき、土方さんは全力でそれを拒否した。
でも、他の人たちや近藤さんに説得されて渋々承諾していた。
説得と言っても、私を無理矢理つれてきた責任を取らされただけなんだけど。
「ソウデスネ。貴方が私を無理矢理連れてきたお陰で衣食住には困らずに済みました」
嫌味っぽく言うと、土方さんはげんなりとした顔をする。



