痛いはずなのに、不思議と手は痛くなかった。 「沖田さん」 私は彼の名前をよび、彼の前にしゃがんだ。 俯き気味だった彼の顔が名前を呼んだことで上がり、視線が交わる。 「私……戻っても良いですか……?」 沖田さんの目が揺らぐ。 「……良いよ」 「守ってもらうことしか出来ないし、何の役にも立たないですけど良いですか?」 彼は私の目を真っ直ぐ見て、頷いてくれる。