「だから、アイツは足手まといなんかじゃねぇ。総司、お前もそれを分かってんだろ?」 「……っ」 俺の問いかけに、総司はばつが悪そうに俺から視線をそらした。 ……ほらな。 素直じゃない弟分に近付くと、頭を撫でてやる。 「……何故いつもいいところを持っていくんだよ、アンタは……」 「総司?」 俺に頭を撫でられながら総司は何か言う。 が、何て言ったかは分からなかった。