「俺だって土方さんに負けないくらい君が好きなのに……。ひまりさん……」 「……っ」 やっぱり、沖田さんが言っていたのはこの二人だった。 沖田さんはひまりさんが好き──。 でも、土方さんのことも兄のように慕っている。 そんな二人が恋人同士なんて残酷だ。 そして、沖田さんは私とひまりさんを重ねてみている。 だから、私に当たっているのだろう。 自分が選ばれなかった辛さと慕っていて人を奪われた悲しみをぶつけるように。