意識が朦朧としているのか、彼は譫言のように言葉を紡ぐ。 「何故……あの人なんだよ……」 あの人? 「何故……あの人も君なんだよ……」 君? あの人に君……、もしかして……っ!? 脳裏に浮かんだ二人が彼のいう『あの人』と『君』なら沖田さんは──。 そして、沖田さんは決定的なことを言った。