「──で、これ何?」 沖田さんの部屋に戻って、お粥を少し食べさせたあと。 私が手渡したものに、彼は険しい顔をする。 「現代の薬です。痛み止めですが、熱を下げる作用もあるんですよ」 そう、今まで巾着に入れておいて使わず終いだった鎮痛剤を沖田さんに飲ませようとしていた。 「良いの?未来のものを俺に飲ませても」 「今回だけです」 「ふーん。じゃあ、飲まない」 は!? 沖田さんの言葉に、私は顔がひきつるのが分かった。