それから目立った砲撃の音は聞こえなかった。 安心していいものなのか、嵐の前の静けさと不安になるべきか……。 私は出来るだけ平静を保とうと、屯所内を掃除していた。 「ゲホケホ……」 すると、閉められた襖の向こうから咳き込む声がした。 この部屋って確か沖田さんの……? 雑巾がけをする足を止め、沖田さんの部屋の方を見る。 声をかけるべき?