「ダメだな、私……。完全に希月を疑ってる……」 着物に着替えながらため息が漏れる。 本当は親友を疑いたくなんかない。 でも、疑わずにはいられない。 こんな自分が嫌だ。 もう一度ため息が漏らし、広間へと向かった。 広間はピリピリとした空気に包まれている。 まあ、あんな音を聞いてると招集されたとなれば無理もない。