日葵ちゃんがこちら側に来る? いや、あの子の性格を考えると来ることはない。 でも、もし、来たら……。 私の居場所は失くなってしまう──。 「……手に入れるには骨が折れるぞ。何せ、番犬ではなく、狼がついているからな」 「骨の一本や二本くれてやるよ。狼相手に無傷で済むとは思ってねぇ」 挑発的な笑みを浮かべる高杉に対し、桂は呆れ顔だ。