「……こっちの死者は多いってのに奴らの被害はほとんどねぇ。本当の武士でもねぇ奴らに俺達は殺られたってのか」 忌々しそうに言う高杉。 まあ、新選組にも武家の生まれはいるけどね。 その前にこの人達、自分達が本当の武士だと思ってるんだ。 そんなことを考えていると、高杉の割った猪口を片付ける人物がいた。 「物に当たるな、高杉」 桂だった。