アオイロノヒマワリ ―咲―

side希月


「外は祇園祭。俺達は弔い酒か……」




高杉はふんっと鼻を鳴らすと、持っていた猪口を口へ運ぶ。



その様子を私は窓辺に座りながら見ていた。




「おい、希月。お前、言ったよな?古高をわざと新選組に捕らえさせて、会合が池田屋で行われると分かった奴らを待ち伏せれば殺せるって」





高杉の切れ長の目が私を捕らえる。





「言ったわよ。でも、こっちに死者が出ないなんて言ってない」




「ククク….確かに言ってねぇな」




再び猪口を傾けた高杉だったけど、中身を飲み干したと思えばそれを叩き割る。