頬は微かに赤くなっている。 「池田屋の時は助かった。お陰で長州の企てを阻止できた」 優しい声音と微かに浮かべられた笑みに、胸が高鳴る。 あ……そうか……。 そうか……これが……。 「あー!やっと見つけた!何処にいたんだよ、二人とも!」 バタバタと現れた平助君に、待ってたとばかりに土方さんは拳骨を落とす。 「それはこっちの台詞だ!勝手に先走りやがって!」 「痛っ!また頭割れるから!」 二人のやり取りを見ながら、私は抱いている感情に戸惑っていた。