彼の言葉の意味が分からず顔を上げれば、目の前の光景に言葉を失う。 淡い光を放つ灯籠。 美しく奏でられる祭囃子。 それとともに京の夜を練り歩く山鉾。 「綺麗……」 人工の無機質な明かりのないこの時代だからこその美しさに、見なくていいって思ったのが馬鹿みたいだった。 すると、隣から小さな笑い声がした。 疑問に思って隣に立つ土方さんを見上げると、彼は穏やかに笑っていた。